2018 年度
あなたにできることは?
絵:ピヤ・カヨー
様々な動物達が次々と自分のできることを紹介していき、最後に読んでいる子どもに対して、自分のできることを問いかけるおはなしです。
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様々な動物達が次々と自分のできることを紹介していき、最後にカレン民族の子どもたちが登場し、自分たちができることを紹介しています。 読んだ後、子どもたちが自分には何ができるのだろうかと考えられるおはなしです。 アヒルさん、あなたにできることは何ですか?私は泳いで、飛ぶことができます。 イヌさん、あなたにできることは何ですか?私は物のにおいを嗅ぐことができて、ご主人様を助けることができます。 ワー・ポーさん、あなたにできることは何ですか?私は掃き掃除、洗濯をして、両親を手伝うことができます。 そして、あなた。あなたにできることは何ですか?
絵本のおはなしは誰がつくったの?
『あなたにできることは?』のおはなしは、キャンプに暮らす子どもたちが自分の夢を人前で話すことを恥ずかしがる様子を受け、自信をもって自分のことを他の人に説明できるようになって欲しいという思いが込められ、カレン難民委員会教育部会に所属するノー・セイ氏によってつくられたオリジナルのストーリーです。
絵は誰がかいたの?
絵は、タイ国境で芸術活動、子ども支援活動を実施しているピヤ・カヨー氏によって描かれました。彼は、タイに住むカレン族を対象にした子ども発達支援センターで芸術や音楽を教える活動をしています。
どうやって出版したの?
シャンティ国際ボランティア会(SVA)の現地事務所の出版委員会と、カレン難民委員会教育部会が協力して出版しました。絵本を作成するにあたり、カレン難民委員会教育部会と作品のテーマについて協議し、難民キャンプの子どもたちの普段の様子から、自分自身の夢を抱けるようになって欲しいという思いが込められ、おはなしの内容が決定され出版されました。子どもたちが好きな動物を描くことで、彼らにとって親しみやすい絵本を作るように心がけました。加えて、様々な動物の紹介をすることで、子どもたちが動物の生態を学習することにも繋がり、難民キャンプ内で不足する学校教材としても使用できるようにしました。
絵本ができるまで。できてから。
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1. 挿絵の下書き
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2. SVA職員と編集者との打ち合わせ
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3. 印刷工程の様子
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4. 完成 絵本『あなたにできることは?』 の内表紙と裏表紙
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5. カレン語と英語で記載
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6. 絵本が難民キャンプに届きました
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7. 届いた新しい絵本を真剣に読む子ども
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8. 出版された新しい絵本を友達と楽しむ子どもたち
子どもたちの声
クリ・エ・ソー・スーくん
8歳
ウンピアム難民キャンプ
僕の名前はクリ・エ・ソー・スーです。4人家族で、お姉ちゃんと両親と一緒に暮らしています。洗濯したり、水を運んだり、犬と猫に餌をあげたりして、家のお手伝いをしています。時間のある時には、友達と追いかけっこをして遊ぶことが好きです。
図書館には週に1回、特に土曜日に通っていています。本を読むことができて、絵を描いて友達と遊ぶことができるので、僕は図書館が好きです。この本の中で、23ページ目のラクダについて教えてくれるページが特に好きです。僕はいつかラクダに乗ってみたいと思っていて、まだ本物のラクダを見たことがないからです。それ以外にもこの本は、動物の英語の名前や、色んな動物達ができることを教えてくれます。この本でたくさんのことを知ることができました。
僕は将来先生になりたいと思っています。他の人にもたくさんのことを教えていきたいからです。この本の支援を通して僕達を支えてくれて、本当にありがとうございます。僕はこの本を読んでいる時、とても幸せな気持ちになります。
ワ・ケー・ラ・ウィンさん
8歳
ウンピアム難民キャンプ
私の名前はワ・ケー・ラ・ウィンです。私は4人家族で、弟と両親と一緒に暮らしています。家の掃除をしたり、洗濯をしたり、弟の面倒をみたりして、家のお手伝いをしています。私は本を読むことと、友達と遊ぶことが好きです。友達とは、かくれんぼや追いかけっこをして遊んでいます。
図書館には週に1回通っていて、私は図書館が好きです。それは、本を読むことが大好きで、図書館では友達とも遊ぶことができるからです。この本の中で、7ページ目のクマについて教えてくれるページが特に好きです。私は本物のクマを1度も見たことがないので、いつか見てみたいと思っているからです。この本を読んで、たくさんの動物の名前と動物たちが何ができるのかを知りました。
将来私はお医者さんになって、両親の面倒を見たいと思っています。日本の皆さま、新しい本を私達に届けてくれて、本当にありがとうございます。
事業概要
- 1.事業名称:
- 2018 年度 ミャンマー(ビルマ)難民キャンプにおけるコミュニティ図書館を通じたノンフォーマル教育支援事業
- 2.協力機関:
- 難民キャンプ委員会、カレン難民委員会教育部会、キャンプ教育部会事務所、図書館委員会
- 3.支援者名:
- 株式会社 俄
- 4.実施団体:
- 公益社団法人 シャンティ国際ボランティア会
- 5.事業実施対象地:
- タイ国境 7ヵ所のミャンマー(ビルマ)難民キャンプ
- 6.事業実施期間:
- 2018年1月~12月末日
- 7.受益者:
- 図書館利用者 409,448人(子ども:255,183人、17歳以上の大人:154,265人)