2012 年度
ミス・レケーコ
絵:マウンマウンティン
小さな女の子「レケーコ(カレン語で大きなおしりの人のことを指します)」のお尻が大きくなり、そこに村人が住むようになり、隕石とぶつかって新しい世界を作るという不思議で心あたたまるお話。
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昔々、小さな島があり、そこに、ある家族が住んでいました。その家族には娘がおり、家族はとても可愛がっていました。 この小さな女の子の名前は「レケーコ」。彼女が大きく成長していくと、そのおしりも大きくなり、村人はおしりの上に住むようになりました。
そしてある日・・・ 「バーン!」と隕石がレケーコにぶつかりました!
ぶつかって7日後、以前よりも自然豊かで美しい大地が誕生し、レケーコのおかげで村人はずっと幸せに暮らしました。
絵本のおはなしは誰がつくったの?
出版を支援した「ミス・レケーコ」(カレン語版)のおはなしは、2006年にメラマルアン難民キャンプに当時住んでいたソードー氏によって作られたオリジナルのストーリーです。
絵は誰がかいたの?
2012年にこのおはなしを絵本にして出版することが決定し、おはなしを少し書き加えた後、カレン族の難民画家であるマウンマウンティン氏によって絵をつけていただきました。
どうやって出版したの?
シャンティ国際ボランティア会(SVA)の現地スタッフと、メラ難民キャンプの出版委員会が協力して出版されました。
絵本ができるまで。できてから。
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1. マウンマウンティン氏による絵の作成
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2. SVAスタッフによる絵の確認
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3. SVAスタッフによる文と絵の編集
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4. メラ難民キャンプの出版委員会による絵本のドラフトの確認
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5. 印刷~完成
絵本の裏表紙(カレン語版) -
6. 絵本完成を祝うマウンマウンティン氏と出版担当のマイケルスタッフ
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7. 各難民キャンプの図書館への本の配布準備
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8. 難民キャンプの図書館に配架された絵本
子どもたちの声
ノーサークムーさん
12歳
ヌポ難民キャンプ
私は、ヌポ難民キャンプに住むノーサークムーです。今は、7年生で、第1中学校に通っています。家族7人で暮らしています。
友達と遊ぶことが大好きで、なわとびやかけっこ、かくれんぼをよくして遊んでいます。私にはまだ小さな弟がいるので、友達と遊ぶ時にも面倒を見ています。
図書館には毎日来ています。本を読むことが大好きです。図書館ではたくさんの友達に会うことができますし、絵本や色々なおはなしを読むと、とてもワクワクします。
「ミス・レケーコ」のお話は、とても面白いと思います。今まで、おしりが大きくなる人は聞いたことがないので、とても驚きました。
女の子のおしっこやうんちが川や山になるのは、とても面白いです。私は川や山が大好きなので、もしおはなしに出てくる大きな川があったら、泳いでみたいです。
この本を読んで、お互いに愛し合い、助け合うことが大切だと思いました。
この本を図書館に届けてくださってありがとうございます。日本の皆さんの健康と幸せを願っています。
ノーシャーティーさん
10歳
メラマルアン難民キャンプ
私は、ノーシャーティーです。⼩学校5 年⽣で、メラマルアン難⺠キャンプの第4⼩学校に通っています。7 ⼈家族、5 ⼈兄弟の⻑⼥です。普段は、兄弟の世話をしたり、ごはんを炊いたり、家の掃除をしたりして、家族の⼿伝いをしています。時間があるときにはいつも図書館に⾏きます。図書館は私の家の近くにあるので、毎⽇たくさんの本を読むことができて嬉しいです。本をたくさん読んで、将来は学校の先⽣になりたいと思っています。「ミスレケーコ」のおはなしは⾯⽩いです。特にレケーコの⼤きなおしりの上に村の⼈が住むところや、おしりが割れているところに橋がかかるところは⼀番びっくりしました。このおはなしを読んで、⾊々な困難がある中でも、私たちは幸せに⽣きることができるのだと感じました。この本を作るために⽀援してくださった皆さん、ありがとうございました。
事業概要
- 1.事業名称:
- 2012 年度 ミャンマー(ビルマ)難民キャンプにおけるコミュニティ図書館活動
- 2.協力機関:
- 各難民キャンプ委員会、キャンプ教育部会事務所メンバー(OCEE)、図書館委員会、カレン青年同盟
- 3.実施団体:
- 公益社団法人 シャンティ国際ボランティア会 東京事務所、ミャンマー(ビルマ)難民事業事務所
(http://sva.or.jp/)
- 4.事業実施対象地:
- タイ・ミャンマー(ビルマ)国境の難民キャンプ(7ヶ所)
- 5.事業実施期間:
- 2012 年 1 月~12 月
- 6.受益者:
- 図書館利用者 539,201 人
- 7.事業名称:
- 2012 年度 ミャンマー(ビルマ)難民キャンプにおけるコミュニティ図書館活動