地球を大事にすること

2017 年度

地球を大事にすること

著者:ノー・セイ

絵:ピヤ・カヨー

地球環境を守ることの大切さを学ぶことができます

絵本のおはなしは誰がつくったの?

『地球を大事にすること』の絵本は、カレン難民委員会教育部会に所属するノー・セイ氏によって、現在地球が直面している様々な環境問題を分かりやすく紹介するおはなしが書かれました。

絵は誰がかいたの?

絵は、タイ国境で芸術活動、子ども支援活動を実施しているピヤ・カヨー氏によって描かれました。彼は、タイに住むカレン族を対象にした子ども発達支援センターで芸術や音楽を教える活動をしています。

どうやって出版したの?

シャンティ国際ボランティア会(SVA)の現地スタッフと、難民キャンプの図書館委員会が協力して出版しました。絵本を作成するにあたり、カレン難民委員会教育部会と作品のテーマについて協議し、現在難民キャンプの中でも大きな課題となっている環境保護の問題を取り上げられることになりました。特に人口の多いメラ難民キャンプの中では、ごみ捨て場があるにも関わらず、様々なごみが道端に捨てられており、キャンプの中を流れる小さな小川にもごみが溜まっているなど、住民の生活環境の悪化に繋がっています。年に何度か周辺の住民を巻き込んでの川の大掃除が行われていますが、人々の意識の変化には至っていません。そこで子どもたちに自分たちの住む環境を守ること、そして地球の環境を大事にすることを学んでほしいとの思いが込められています。

絵本ができるまで。できてから。

  • 「絵本ができるまで。できてから。」スライド1

    1. シャンティ国際ボランティア会(SVA)職員による絵本ダミー版確認

  • 「絵本ができるまで。できてから。」スライド2

    2. 完成 絵本『地球を大事にすること』 の絵本表紙見開き

  • 「絵本ができるまで。できてから。」スライド3

    3. 完成 絵本『地球を大事にすること』 の内表紙と裏表紙

  • 「絵本ができるまで。できてから。」スライド4

    4. カレン語と英語で記載

  • 「絵本ができるまで。できてから。」スライド5

    5. コミュニティ図書館に配架された絵本

  • 「絵本ができるまで。できてから。」スライド6

    6. 土砂崩れが描かれたページを真剣に読む子ども

  • 「絵本ができるまで。できてから。」スライド7

    7. 出版された絵本を楽しむ子どもたち

子どもたちの声

ノー・ブルー・ドーさん

ノー・ブルー・ドーさん

13歳

メラ難民キャンプ

私の名前はノー・ブルー・ドーです。第2中学校2年生です。
メラ難民キャンプで家族と共に暮らしています。3人兄弟です。家では時に料理や水運びを手伝っています。暇なときは友達と遊びます。特に好きなのは走ることです。学校が図書館の近くにあるので、ほぼ毎日放課後に図書館に来ます。図書館では本を読んだり歌を歌ったりできるので、好きです。 この本は、私に地球を守ることについて教えてくれるので好きになりました。この本にあるように、私たちはもっと木を育てようと思います。本の中で特に好きな部分は、男の子が苗木を植えるところです。なぜなら、それは大きく育つととても美しい自然を生み出すからです。そして鳥も遊びに来るでしょう。この本を読み、木々は地球にとってとても大切であるということを学びました。また、ごみがあふれてしまっているので、ペットボトルなどを再利用してお花などの装飾品を作ろうと思いました。
将来私はお医者さんになりたいです。そして家族や地域の人びとを助けたいです。この本を支援していただきありがとうございます。たくさんの知識を与えてくれる図書は、私たちにとってとても大切なものです。今後ともご支援を継続していただけることを祈っています。

ソー・ポー・トー・トーくん

ソー・ポー・トー・トーくん

11歳

メラ難民キャンプ

僕の名前はソー・ポー・トー・トーです。今は第二中学校の5年生です。僕の家族は6人家族で兄が2人、姉が1人、弟が1人います。家では、掃除を手伝います。時々、買い物にも行きます。
友達と絵を描いて遊ぶことが好きです。図書館には放課後ほぼ毎日来ています。本を読むことでたくさんの知識を得ることができるので、僕は図書館が好きです。
そして僕はこの新しく出版されたおはなしを気に入っています。どのように地球をきれいにして、私たちの未来のためにどのように木を植えたらいいのかを教えてくれるからです。特に好きなページは、地球が自然いっぱいの美しい環境になる部分です。とても美しいので、自分もそのような場所に住みたいと感じました。そして、この本を読んで学んだのは、もし私たちが木をどんどん切ってしまうと私たちの地球がとても暑くなってしまうことです。そして木が無くなれば、絵に描かれていように、土砂崩れなどの自然災害が起こってしまうのです。
僕は将来先生になって子どもたちにカレン語を教えたいです。子どもたちがもっと知識を得られるような助けをしたいと思います。
この本をご支援下さり、ありがとうございます。本がたくさんの知識をくれ、私たちはたくさん学ぶことができます。とても感謝しています。

事業概要

1.事業名称:
2017年度 ミャンマー(ビルマ)難民キャンプにおけるコミュニティ図書館を通じたノンフォーマル教育支援事業
2.協力機関:
難民キャンプ委員会、カレン難民委員会教育部会、キャンプ教育部会事務所、図書館委員会
3.支援者名:
株式会社 俄
4.実施団体:
公益社団法人 シャンティ国際ボランティア会
5.事業実施対象地:
タイ国境 7ヵ所のミャンマー(ビルマ)難民キャンプ
6.事業実施期間:
2017 年 1 月~12 月末日
7.受益者:
図書館利用者 394,342人(子ども:241,897人、大人:152,445人)

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